バンクーバーは例年になくずっと晴れ続きで嬉しいばかりです。
晴れると忙しい。
窓から見るとキャミソール姿の人、短パンTシャツの人、なんかがいたりして、うっかり薄着で外に出ると「いや、秋やん」と思います。ちゃんと寒いです。
読み始めたら止まらないと思って、なんとなく怖くて後回しにしていたジャネット・ウィンターソンの新作を、秋の風になったから読み始めました。やっぱり止まりませんでした。そして多作と同様、なかなか世界から抜け出せません。
私は彼にワインを与えた。あなたの物語を聞かせてくれませんか?と私は言った。
そこが問題なんです、と彼は答えた。僕は物語の語り手なのか、それとも物語なのか、それが分からないのです。