こういう仕事をしていると、世間が平日か休日かわかりません。
今日も、うっかり出かけると、人が多すぎびっくりして帰宅。
ゴールデンウィークが始まったのですね。
「GRAZIA」に、先月行ったブータンの紀行文掲載しています。
撮影は藤代冥砂さん!ブータンにずっと前から住んでるみたいに馴染んではりました。
そして素晴らしい旅でした。
出発の1週間前、登山の調整のためトレッキングシューズをはいて歩いていると、
二度転び、二度とも右ひざを強打、一日経つとみるみる腫れてきたので、
翌日病院にいくと、医者に「あー」といわれる。注射針を膝にさすと、
注射器二本分の血たっぷり、
「これはきっと靭帯損傷、登山どころかブータンも無理」と言われ、
泣きながら帰宅、でも「2回こけたからいけません」とはどうしても言えず、
テーピングでぐるぐるにして登山してやるぜ、と決意、
マサ斎藤、上田馬之助の本を読み、ミッキー・ロークの「レスラー」を観て、
「この旅で膝が壊れてもかまわぬ!」と士気を高めました。
膝は全然大丈夫です。MRIをとったら医者も驚く奇跡の軽傷でした。
それにしても、「レスラー」は本当に良かったです。
私は運動音痴だし、今使っているのは指先だけで、
だからどうしてもアスリートが眩しい。特にプロレスラーにはロマンがあります。
自分の体を限界まで使って、ぼろぼろで、でもそれ以外出来なくて、
入場曲を聴いて、自分が生きる場所を思い知る。
武藤敬司がシャイニングウィザードをしすぎて、膝に、
通常はできない骨ができた、という話を聞きました。
手術したら、その骨が何個も、ぽろぽろ出てきたそうです。
武藤だけじゃなくて、皆、肩とか腰を酷使しすぎて、未知の骨ができるのだそうです。
帰宅後、猪木の入場場面ばかりを見た。顔をずっと見ていました。
指先だけしか使っていなくても、
私は、ぽろぽろと、骨が出てくるような仕事をしているだろうか。
私の持てるものを、すべて、叩きつけているだろうか。