「こうふく みどりの」から一ヶ月(早すぎる)、
文庫「こうふく あかの」発売です。
いくえみ綾さんの装画はまたしても素晴らしく、
巻末、文字にできなかった話も多々あって自分だけ贅沢、
西原理恵子さんとの対談も掲載です。
ゲラチェックで改めて読みかえしてみて、
自分が書いたことなのに、ほとんど忘れていました。
他人事のように、「ああ、すごく楽しみながら書いたな」と思います。
リング、プライド、泣く男、と、孕む女。
「ブルーバレンタイン」をみにゆく。
映画館、恐ろしいほど混んでて、すわ入れないか、と焦るも、
列はすべて「GANTZ」の列でした。
良い席で見れてよかった、映画はつらかった、ものすごくつらかった。
恋と生活って、相容れない。分かっているけど、手を伸ばしてしまう。
我々は大丈夫だと思ってしまう。
崩壊が始まると、まさか、と思うけど、
でもどこかで分かっていたような気もする。
エンドロールが終わって、電気がついても、
同じ列のはじっこの女の人が、しばらく呆然と座っていた。
彼女は恋愛の渦中にいるのだろうか、崩壊の渦中にいるのだろうか。
*「芸術新潮」ミュージック三昧、コラム掲載です。
こどもの声について書きました。
*ダヴィンチ「合流注意」掲載です。