2013年01月09日

白身

朝起きたら、左目に違和感を感じた。
目に大きめのゴミが入っているようで、瞼を閉じづらいし、開けづらいのだ。
ベッドから出て、鏡を見てみる。
「ひ!」
白目の部分が、卵の白身のようになっている。
「ひいっ!」
しかもそれが、目から零れ落ちそうになっているのだ!
インドで結膜炎になったことは書いたが、
市販の薬を点眼していたら、帰国までには治っていた。
「とんでもない細菌が潜伏していて、再発したのか!」
慌てて着替え、最寄の眼科に飛び込んだ。
診断は、結膜浮腫。
しかも、私の場合、結膜炎やアレルギーが原因ではなく、
「目玉が寝てるときに圧迫されて、
血管やリンパから水が漏れ、白目に溜まっているんです。」
ということだった。
「眠っているとき、左目に圧力かけたりしませんでしたか?」
目に圧力かけながら寝るって・・・。
思い当たるのは、あれしかなかった。

猫だ。

私の家の猫は、子猫のときに電車の車庫から拾ってきた。
母猫が恋しいのか、ニャーにゃー鳴くので、抱くと、
膝や胸元では満足せず、体をよじ登って、首まで来る。
そして、顔に体を押し付けて、やっと安心するのだ。
眠るときも、暖かい腋の下や足の間には見向きもせず、
首、または顔で眠った。
それが、すごく可愛かった。すごくすごく可愛かった。

子猫のときには。

今、彼の体重は5キロ弱である。
自分の体のサイズを見誤っているのか、
それでも子猫のときのように、首、または顔で寝る。
5キロ弱の体が、私の左目を圧迫、
結果白目が白身みたいになって、目玉からだらりと零れ落ちたのである。
幸いにも、結膜浮腫というのは、たいしたことはなく、
点眼したら、これを書いている今では、すっかり引いてしまった。

しかし、猫。
朝慌てていた私に、
「飯飯飯飯飯!」の絶叫、
そして今は、私のパソコンの横で、
「そんなことはいいから撫でろもしくは遊べ」と。
・・・・。
やっぱ、可愛い!
子猫じゃなくても、何されても可愛い!
もう、もう、もう!
猫ったら!


河出書房「文藝」春号で、「ふる」の書評を、
マームとジプシーの藤田貴大さんが書いてくださっています。
なんて贅沢なんだ、幸せ。
藤田さんらしい、素晴らしい書評です。本当にありがとう。

集英社コレクション「戦争と文学」の無料ガイドブックに、
以前「すばる」で書いた「戦争のこと」収録しています。
梅崎春生の「ルネタの市民兵」について書きました。

「ダ・ヴィンチ」2月号にて、
「きいろいゾウ」映画公開記念と、絵本「めだまとやぎ」のことについて、
インタビュー掲載しています。
そして、同じ号では、又吉直樹さんが、
「ふくわらい」について書き、帯を作ってくださいました。
「常識に囚われず生きるのは難しい。だが、美しい。」
なんて素敵な帯なんだろう。
本当に本当に幸せです。
又吉さんの帯は、ヴィレッジヴァンガード下北沢店で見ることが出来るようです。

「HANAKO」、若木信吾さん連載の「INTERMISSION」に登場させていただいています。
若木さんに写真撮ってもらったー、わーい!
若木さんとは、若木さんの映画の話をたくさんしました。
すごく楽しかった。
また映画とってほしいです。