2019年12月16日

バンクーバー

12月から家族(猫連れ)でバンクーバーに引っ越してきました。
2年間だけですが、こちらで生活しながら執筆を頑張るつもりです。
こちらは毎日雨か曇り、時々現れる太陽がありがたくて拝んでしまいます。
太陽信仰。
お知らせできていなかった関係者の皆様ごめんなさい。
誰にお知らせしていて、誰にお知らせしてなかったか自身で把握できておらず・・・。
こちらではきちんと管理できるように頑張ります!

2020年01月06日

あけましておめでとうございます

新年明けて久しぶりに高熱で倒れましたが、家族のおかげでだいぶ回復しました。
疲れが出たんやな体、ちょっと無理させたなぁ体、ごめんやで体。
バンクーバーは時々奇跡のような晴れ、安定の曇りと雨、クリスマスが一番のイベントで、お正月は静かな印象でした。
まだクリスマスツリー飾ってる、日本の門松みたいなもんなんかな??

河出書房「文藝」2020年春号は「中国・SF・革命」特集。
さすがやで文藝、またもうめっさ面白そうやんけ!!!
そんな刺激的な号に、10月に甲南大学で行われたエトガル・ケレットさんとの対談を掲載していただいています。
文字起こしを読み返すだけで「あの素晴らしき数時間」を思い出して胸が熱くなりました。
ケレットさんとケレット作品と出会えたことは、私の人生の大きな糧であります。

同じ河出書房から我らがアディーチェの傑作「アメリカーナ」文庫が発売されています!
僭越ながら帯に推薦のコメントを書かせていただきました。私の思ったままのことを。
上下巻ですが、ちっとも長さを感じさせません(下巻のコメントは松家仁之さんです!!)。

「文藝」も「アメリカーナ」もだいぶ前に発売されているのですが、こちらに届くのにタイムラグがあるのです。
今後も告知が遅れると思いますがどうかご了承ください。
SNSやってへんからな、もうあれやねん、なんも情報入って来ひんねん、身辺静かやでめっちゃ。

長さ、といえば、今読んでいるのがマーロン・ジェイムズの「七つの殺人に関する簡潔な記録」ですが、
本屋さんで見た? 昔の電話帳やん、そんで二段組やん、でも、なんかもう面白くて、やめられへんやん。取り憑かれてしもたやん。あと私よほど読みたかったんか、2冊買うてもうてるやん。
長編で怯んでしまう方たくさんいらっしゃると思うのですが、面白い長編はそんな怯みを軽々と乗り越えさせてくれます。
なんやったら「この時間永遠に続いてくれ・・・!」と。
ボブ・マーレィループで聴きながら曇り空のバンクーバーであります。

みなさんが素晴らしい一年を過ごせますように。
みなさんが健やかな一年を過ごせますように。

2020年01月10日

文藝

前回「文藝」もだいぶ前に発売されていた、と書きましたが、ちょうど発売日でした・・・
編集部の方が早々に送ってくれていたのに発売日を知らないこの体たらく・・・ごめんなさい。
でもきっと、今後ラグは必ずあると思うのでそれはまちがっていないかと思います。
早速拝読しておりますが、面白いです「文藝」。
エトガルさんのエッセイ「ぼくはアンチ・イスラエルなのではなくて、アンビ・イスラエルなのだ」は、今、世界中の人に読んで欲しいです。もちろん、あなたも含まれます。

東直子さん選・解説の歌集「愛のうた」の文庫化にあたり、巻末で対談させていただきました!
東さんの文字通りのふところの深さ(ゆえのこわさ、みたいなもの)は、
そのまま「愛のうた」に通じるところがあると思います。
表紙が素敵すぎる、と思ったらミロコマチコさんやった、大好き!

2020年03月17日

バンクーバーにて

気がつけば更新が全然できておらず、自分のだらしなさに呆れるばかりです。
と言いつつ、なかなか新しくお伝えできるようなこともなかったし(ずっと学校、そして執筆をしていました)、
バンクーバーでの日常はそこまで刺激的なものではないので(それがいいのよ)、滞っていました。
でもコロナウィルスのことで日本の方々に「どうですか?』と聞いていただくことが多いので、
そういうことを更新すべきなのか、と思い至りました。
これはあくまで私の生活範囲での話ですし、完全に私の主観ですが、ご参考になれば。

比較的ずっと落ち着いていたバンクーバーですが、先週くらいから徐々に変化し始めていました。
250人以上集まるイベントの禁止や、米国を含め不要不急の海外渡航の中止や、他国から入国した全ての人に対する自主的な2週間自宅隔離などです。
でも、レストランには人がたくさんいたし、カフェ(バンクーバーの人はコーヒーが大好きで、たくさんカフェがあります)ものんびりしていました。街も(私が見ている限り)落ち着いたもので、マスクをしている方々への差別的な言動も(これも私が見ている限り)見られませんでした。

今朝(16日)トルドー首相が自国民や永住者以外の入国を原則として禁止することを発表し、また50人以上集まるイベントも禁止になりました。私が通っている語学学校も、明日からオンラインで授業をするようです。さすがに「とうとう・・・!」と焦りましたが、(いくつかのスーパーでは缶詰やトイレットペーバーなどの買い占めが起こっているみたいですが)殺伐とした雰囲気は見られません。「これから篭ることになるだろうから、買っておこうかね」といった感じに、私には見えます。
でも、「トルドーの判断が遅すぎたから、これからもっと感染者は増える」と言っているカナダ人もいるし、「差別的な雰囲気を感じる」と言っている日本の方にもお会いしました。なので、本当に人それぞれだと思います。
短期で留学している留学生たちがみんなに会えないことを嘆いていて、それはかわいそうだなぁ。ホームステイじゃない子たちもいるので、色々不安でしょうし。(ヨーロッパからの留学生は、家族のことを心配していました、それはそうですよね・・・)
とにかく、私の生活圏がたまたま落ち着いているだけなのかもしれませんし、本当にこれからどうなるかは分かりません。
もちろん、罹患には十分注意しますし、外出も控えますが、一番大切なのは冷静でいることだと思っています(私、パニックになりやすいので)。
とにかくバンクーバーは長らく続いた雨も終わり、だんだん春の気配がしてきました。それだけで救われます。
どうか早く収束しますように。
そして皆さんが健やかでいられますように。


バンクーバーにて、そして

嬉しいお知らせを。
私のデビュー作を含む短編集が文庫で発売されました。
「サムのこと」「猿に合う」「泣く女」、この3編です。
そして、それらをドラマ化していただきました、主演は乃木坂46の方々。
若書きの短編を、若い才能がどのような物語にしてくださるのか、本当に楽しみです。
反響もすごく、いろんな方が連絡をくださいます。すごいね、乃木坂!
dTVにて配信予定です。
「サムのこと」は3月20日から、「猿に会う」は4月予定、とあります。
表紙の絵は、また自身の絵を使っていただきました。
あまりに神々しい猫さまの顔です。
これは白猫ですが、我が家の茶トラ猫がモデルになっております。
どうか目が合った方(寝てますが)、手に取って読んでみてください!

そしてもう一つ嬉しいお知らせが。
向田邦子さんの原作、角田光代さん文、という光栄な場所で描かせていただいた絵本、
「字のないはがき」が、「第一回親子で読んでほしい絵本大賞」を受賞しました。
これは嬉しい・・・このお仕事をいただいたこと自体が(とても重圧のある)プレゼントのようなものだったのに、こんな素晴らしい賞をいただいて、本当に幸せです。
いただいた力を糧に、これからも精進します。