2011年02月09日

津村さん、バマコ、安田忠夫さん

仕事ばかりであっという間に2月になったような、
しかももう中旬といってよいですね。

津村記久子さんの新刊、「ワーカーズダイジェスト」が、滅茶苦茶面白いです。
津村さんの作品は、「おもろい、かっこいい、シャイ」のみっつと思っていて、
そのみっつの土台が「優しい」で、
「ワーカーズダイジェスト」は、「働いて生きる」こと、を描いた作品の、
集大成なのではないかと思います。
いうてまだ発売前やで、先に読めてん、うち。
なんかごめんね。
それで、津村さんと対談をさせていただきました!
集英社「青春と読書」に掲載されます。
うちの拙い言葉で津村記久子の素晴らしさをお伝えできているかわかりませんが、
とにかく楽しい対談でした。
津村さんは、作品のような、「おもろいかっこいい、シャイで優しい」人です。

期間の終わり、滑り込みでシャネルネクサスホールへ、
「ルシール レイボーズ写真展 バマコ美女」を見ました。
マリ共和国バマコの女性の結婚式の一日を撮影していて、
黒い肌に白のウエディングドレス、眉毛をぎゅんと描いていて、
青や紫のアイシャドウで、唇のふちを黒くかたどる、
すてき。
列席者の女のひとも、綺麗なアフリカの布のドレスを着ていて、
すてき。
ギャルとか、お化粧濃い女の人が、好きで、
なんでやろ、ぶりんぶりんに着飾った人を見ると、興奮します。

プロレスラー、安田忠夫さんが、プロレスをやめ、
ブラジルに渡って子供たちに相撲を教えはるそうです。
引退興業に行ってきました。
オープニングは安田忠夫さんのご令嬢、AYAMIさんによる歌「あなた・・・。」、
安田忠夫さんの無二の親友であるバルーンアーティストによるパフォーマンス
(ミッキーマウスと、火の鳥と、タイガーマスクを作られていました)
安田忠夫さんは、第一試合で曙と、第四試合で大谷晋二郎さんとタッグを組んで
高山善廣、鈴木みのる組と対戦、
第五試合では、天龍源一郎さんと対戦されていました。
いろいろ考えました。
天龍、天龍、天龍! ああいう男になりたい。
安田忠夫さんは、みんなに愛されていました。
自分のことを「安田は」とおっしゃるんですね。

豚汁をどうしても食べたくなって、作ったら、
豚汁というやつは絶対に少量作ることができないので大量、
一杯飲んだらもうええわ、となって、
仕方なく、カレールーを放り投げたら、
「最初からカレーですけど」みたいな顔をしている。
こんにゃく入ってるやんけ。
カレー味って、味覚界のラオウやと思います。
なぎ倒す、全部もってゆくから、気をつけて!

*お伝えしたかもしれませんが、「芸術新潮」で「ミュージック三昧」連載開始しています。
*ダヴィンチ、エッセイ「合流注意」掲載。タクシーのことを書きました。
*「白いしるし」、ちょこちょこ載せていただいています。
  吉田大助さんが素晴らしい書評を書いてくださっていて、それが地方紙に掲載されるそうです。
  ありがとうございます。

2011年06月21日

つかの間の晴れ間の

穂村弘さんとのトークショウにお越しいただいた皆さま、
ありがとうございました。
穂村さんのご著書と、穂村さん自身の魅力をお伝えできたかわかりませんが、
私は、めっっっさ楽しかったです。
打ち上げも超楽しかったー。みなさんありがとう。
今から「君がいない夜のごはん」を読み返します。まじおもろい。

舞台「雨」をみにゆきました。
あんな難しい台詞をよく・・・、と思う間もなく、
ぶくぶくと物語の内へはいる、
「言葉」でつくられる自分と、
「言葉で」失う自分と、
だからもう永作博美さんも、市川亀次郎さんも、
誰がどうだか、役者って、舞台って、すごいんやなぁと改めて思いました。
それにしても井上ひさしの顔よ。あんな作家の顔て!

写真美術館の、「ジョセフ・クーデルカ プラハ1968」、
他「こどもの情景 戦争とこどもたち」「世界報道写真展2011」
なんていうか、「なんていうか」、しか言えない。
翻って自分の生活を考えるのは、失礼?
もしそうなら、誰に対してやろう。
胸が苦しいとだけ言うとったらええのんか。
でもめっっちゃ幸せやもん自分、この胸の苦しみいうたところで、
幸せな人間の胸です。
集英社「戦争と文学」を読む。感想を書きました。
すばるに掲載されます。

*BRUTUS「娯楽のチカラ」に好きな本を5冊紹介しました。

2011年06月29日

真夏やん

もう真夏やん。
「アリス・クリードの疾走」と「BIUTIFUL」を観ました。
ハビエル・バルデムすごい。顔がすごい。
今、顔の小説を書いているので、人の顔ばかり気になります。
ケーブルで「ラースとその彼女」を観て、そうか「ブルーバレンタイン」の人やったんや!
すごい俳優なのやなぁ。どっちもめっちゃよかったもの。
友人と「ブルーバレンタイン」についてひとしきり話しました。
酔うてはいたものの、「こんなに話すことあるのってすごいよなぁ」、そうやなぁ。

青山円形劇場で「クラウド」を観ました。
円形ってはじめて、田口トモロヲさんの背中が見える、良い席でした。
みんなが踊りだすシーン、びっくりして面白くて、呼吸が浅くなった。
私はついったーもふぇいすぶっく(どちらもひらがなのイメージ)もやっていませんが、
なんだかこわくなりました。
演劇とは関係ありませんが、円形劇場の外に展示してある、子供のアートもすてきでした。
「道のマフラー」とか、「ブッシュドノエルエルカー」とか、発想も形状もかわいい。

*マガジンハウス「クロワッサン」に「円卓」インタビュー掲載です。
*FIGARO8月号で、津村記久子さんが「円卓」を紹介してくださっています。
  めっちゃ嬉しいです、津村さんありがとう!

2011年07月08日

部屋と太宰と私

サンプル「ゲヘナにて」をみにゆく。
一緒に行った人が、「津波の跡みたい」と言っていて、ほんまや!とのちのち思った。
夢の中でああいう場面がある、ないのかもしれへんけど、あったような気がした。
いろんな人が出てきて、それぞれをそれぞれしていて、
それを観ている私が、見ているのだけど、
どこから見ているのかよく分からない感じ、
と思っている私を、誰かが見ている。そんな夢。

装画を描いた。
表紙にしてくれるかわからんけども、
なんか勢いがついてぱぱぱぱあと描いて、自分で言うなよ、
でもすてきで、売り込みに行ったら「よい!」と言ってくださって、
嬉しくて、チャゲアンド飛鳥を歌いながら帰ってきました。
贅沢なことです。

*すばる8月号 「戦争×文学」を読む 寄稿。
  「戦争のこと」というタイトルです。難しかった、正直になるしか。

*ダヴィンチ8月号 「合流注意」掲載。
  私の家がいかに綺麗か、ということを!

*群像8月号 「旅と本」アンケート。
  旅にもってゆきたい本を紹介しました。  

2013年07月24日

砂の岬

10代の終わりにアルバイトしていたお店で、
ある男の子と出会いました。
シャイだけどめちゃくちゃ面白い子で、
なんだかんだすぐに仲良くなって、
プロレスに行ったり、
家で集まってはダラダラ過ごしたり、
新しい世界に驚いたり、
知らない人と友達になって、
脳みそをぐるぐる揺さぶられたり、
とにかくものすごくものすごく影響を受けました。
その頃から彼は、将来お店をやりたいと言っていて、
紆余曲折あったけれども、
きちんと彼の目指すものに向かって進んでいて、
とても眩しい存在でした。

そしてとうとう、2年前に店を出しました。
不義理な私は2年間その店に行かなかったのだけど、
(いや何度か行こうとしたのやけど、休みやったりインドに行ってたりして、
よう行かんかった、というのは、やっぱり言い訳やけども)
こないだやっと、行くことが出来ました。
店の前に行列が出来ていて、うぎゃー、と思った、
店が素敵すぎて、正直泣きそうになった。
ぜーんぶ手作りやねんで。
夫婦でやっているお店が、ふたりそのもので、
カレー、食べたことないほどの美味しさで、
ずっと興奮していた、すごく嬉しかった、素晴らしかった。
「砂の岬」といいます。

http://www.sunanomisaki.com/


時代を逆行しているようなお店やで、
ほんま、めっちゃ素敵やで。
時間はかかるけど、待つだけのことはあるんやで。